Google AdSense収益仕分け会計処理の変則パターン処理マニュアル・無効なトラフィックのマイナス処理

経理マニュアル

次の例で解説します。

Google AdSenseの管理画面から入手できる収益の支払い情報は下記の様になっています。

■お支払い情報 – お支払い – Google AdSense
2024年12月1日~31日
最終残高: ¥7,635
日付 内容 金額(JPY)
2024年12月1日~31日 無効なトラフィック – コンテンツ向け AdSense -¥33
2024年12月1日~31日 収益 – コンテンツ向け AdSense ¥7,668
2024年12月1日~31日 自動支払い: アドセンスブログ会社(ユ 普通 ******77。JJJRR333eHYTG -¥13,358
2024年12月1日~31日 無効なトラフィック – コンテンツ向け AdSense -¥2
開始残高: ¥13,360

最終残高が7635円でこちらは1月に繰り越されます。1月の収益が合算されて8000円を終えると振込されます。

2024年12月23日に会社の銀行へ13358円振込がありました。
通常は開始残高が8000円を超えているとその金額が振込されますが、
このお支払情報から読み取れるのは、無効トラフィックとして-¥2の記載があります。
13360円から2円差し引いた13358円の振込です。
なぜ12月の無効トラフィック分が-¥2別に発生して減算されている意味が不明です。
過去の売掛金との一致しなくなると考えますが、どの様に処理すればいいですか?

Google AdSenseは、収益確定から入金までにタイムラグがあり、さらに「無効なトラフィック」などの調整が入るため、経理処理が複雑になりがちです。

ここでは、開始残高(過去の売掛金)と入金時の調整が絡む、変則的なケースの仕訳方法を、3つのステップに分けて解説します。

1. 事前の状況確認と勘定科目のおさらい

まず、今回の取引が会計ソフトの帳簿にどう反映されているべきかを確認します。

a) 会計上の前提(過去の売掛金)

今回入金される金額(¥13,358)の元となる「開始残高 ¥13,360」は、過去の収益確定時にすでに帳簿に計上されているはずです。

  • 帳簿上の残高(入金前): 売掛金 ¥13,360

この金額を、今回の入金で全額「回収」することが目標です。

b) 勘定科目のおさらい

勘定科目

分類

役割

売掛金

資産

過去に収益として計上したが、まだお金を受け取っていない「もらう権利」の残高。

売上高

収益

その月に新たに発生した純粋な収益。

普通預金

資産

会社の銀行口座。

雑損失

費用

収益の調整や少額の損失など、他の科目に当てはまらない費用を計上する際に使用。

2. 【ステップ1】入金時の仕訳:過去の売掛金の回収と調整(2024年12月23日)

まず、銀行に入金があった日(2024年12月23日)の処理をします。

ご提示いただいた明細によると、開始残高の¥13,360に対し、¥13,358が振り込まれました。差額の¥2は、明細にある「無効なトラフィック」による最終調整額です。

会計処理では、売掛金(もらう権利)をすべて消し込み、実際に入った金額と差額の調整を行います。

日付

勘定科目(借方)

金額

勘定科目(貸方)

金額

摘要

2024/12/23

普通預金

13,358

売掛金

13,360

AdSense過去分入金消込(無効トラ調整前)

 

雑損失

2

 

 

AdSense入金時の無効トラフィック調整額

  • 借方(左側): 実際に入ったお金(普通預金 ¥13,358)と、足りなかった分(雑損失 ¥2)を計上します。

  • 貸方(右側): 過去に計上していた売掛金全額(¥13,360)を消し込み(減少)ます。

【解説】 この仕訳により、過去の売掛金残高はゼロになり、帳簿は入金額と一致します。無効トラフィックによる調整額(¥2)は、収益を減らす「費用」または「損失」として処理します。

3. 【ステップ2】当月収益の確定と計上(2024年12月31日)

次に、12月1日~31日に新たに発生した収益を計上します。

ご提示の明細より、12月分の純粋な収益は¥7,635であることがわかります(収益¥7,668から無効なトラフィック-¥33を差し引いた最終残高)。

この¥7,635が、1月以降の入金を待つ新しい売掛金となります。

日付

勘定科目(借方)

金額

勘定科目(貸方)

金額

摘要

2024/12/31

売掛金

7,635

売上高

7,635

AdSense 12月分収益確定(無効トラ調整済)

  • 借方(左側): 売掛金(資産の増加)を計上します。この金額が、次期に繰り越される残高となります。

  • 貸方(右側): 売上高(収益の発生)を計上します。これにより、12月分の収益が正しく確定しました。

【解説】 この処理により、当期の売上高は¥7,635増加します。この新しい売掛金残高は、来月以降に8,000円を超えた時点で、ステップ2と同じ方法で回収処理されます。

4. 処理後の売掛金残高の確認

2つの仕訳を行った結果、会計ソフトの売掛金の残高は、明細の最終残高と一致しているはずです。

  • 仕訳1(回収): 売掛金が ¥13,360 減少

  • 仕訳2(新規収益): 売掛金が ¥7,635 増加

現在の売掛金残高は ¥7,635 となり、これが明細にある「最終残高」と一致します。

この金額が、次回の入金待ちとなります。

会計ソフト仕分け時の疑問

通常の会計ソフトで雑損失の科目で2円と入力すればマイナスになるものでしょうか?

はい、その通りです。

雑損失(ざっそんしつ)は、会計上「費用」に分類される勘定科目です。

会計ソフトでは、費用科目の借方(左側)に金額を入力すると、それが会社の損失(マイナス)として計上されます。

したがって、ご提示いただいた仕訳の通り、借方に 2円 と入力すれば、それは正しく「2円の損失」として処理され、会社の利益が2円減少する形で反映されます。

この処理は、入金が少なかった分の帳尻合わせとして、非常に一般的な手法です。

無効トラフィックの疑問

この無効トラフィックの2円のマイナスは、本来であれば確定時に発覚していれば12月の確定時に相殺されるべきものですが、確定した後にGoogleのなにかのシステムで入金時に発覚したのでマイナスされたと考えていいですか?

その認識でほぼ正しいと言えます。

Google AdSenseの「無効なトラフィック」による調整(今回でいう2円のマイナス)は、収益が確定・計上されたに、Googleのシステム側で最終的な支払い手続きに入る過程で発生することが多いです。

これを会計的な観点から詳しく解説します。

1. 収益確定(売上計上)のタイミング

  • 収益 ¥13,360:これは、過去の期間において、Googleのレポート上で「収益が発生した」と一度確定された金額であり、あなたの帳簿上も売掛金として計上されています。この時点で、トラフィックの一次的なチェックは通過しています。

2. 最終調整(マイナス2円)の発生

  • 無効なトラフィック -¥2:Googleは、支払いの直前、または支払い処理のタイミングで、より厳密な不正クリックや無効なトラフィックのチェックを行います。

  • この最終チェックにより、過去に一度計上された収益の一部が、「支払い対象外」として直前で差し引かれる(調整される)ことがあります。

3. 会計処理との関係

もし、この2円のマイナスが収益確定時(例えば11月末)に把握できていれば、売上高を計上する際に最初から¥13,358で計上できたはずです。

しかし、それが入金直前になって初めて明細に反映されたため、あなたの会計処理では、以下の流れで「帳尻合わせ」が必要になります。

  1. 過去の売掛金 (¥13,360) を全額消す。

  2. 実際に入ってきた現金 (¥13,358) を計上する。

  3. 足りない差額 (¥2) を、費用(雑損失)として処理する。

したがって、あなたの「確定した後にシステムで発覚したのでマイナスされた」という解釈は、Google AdSenseの入金プロセスの実態を正確に捉えています。

これが、単純な売掛金の消込ではなく、雑損失という勘定科目を使って調整する理由です。

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この記事を書いた人
ごろまる社長

WEBメディア会社22期目社長。フォークギター、元ロックバンドベース、ドラム。筋トレ、玄米食、ファスティング実践中。夫婦ドライブ温泉旅VanLife車改造など楽しんでいます。マーケティング手法の経験など社内向等、思いつきメモ備忘録に使ってます。

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